created by wanwan majin5
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Description

(1/2) ━ 特に読まなくても分かるなろう的前置き ━
俺の長年の相棒、ホワイトダイアウルフのシロがとうとう成長限界に達した。
これ以上いくら経験を重ねてもシロが強くなることはない。
レベル30。それがシロの成長限界だった。
しかし、その成長限界こそ俺が長年求め続けてきた状態なのだ。
これでようやく、今まで使う機会のなかった捨てスキルを使うことができる。

そのスキルの名は【進化】

魔物使いである俺に与えられたユニークスキルだ。
【進化】の文字通り、魔物を上位種へと進化させることができる。
その効果は絶大だ。
従魔の外見は別物へと変わり、ステータスは大幅に上昇する。
進化前と進化後では、その強さは桁違いだ。

しかし、このスキルはあまりにも使い勝手が悪すぎた。
【進化】はいつでも無条件に使えるわけではなかったのだ。
スキルが効果を発揮するのは成長限界に達した従魔に対してのみ。
レベルが十分ではない従魔に使ったところで何も起きはしないのだ。

鑑定スキルでも成長限界は測れない。
いつ魔物が【進化】できるようになるかは成長限界に達してみなければわからないということだ。
その上、魔物は同種であっても成長限界の個体差が大きい。
すぐに達するものもいれば、相当時間がかかるものもいるだろう。
シロの場合は十年もかかった。

他の従魔で試してみればよかったと思うだろう?
残念だが無理だ。
単純に魔物使いとしての才能が低かった俺は、多数の魔物を従えることができず、仲間にできたのはこいつ一匹だけだった。
ユニークスキルの仕組みを知ったあと、成長限界の早そうな魔物を追加で仲間にすることは叶わなかったのだ。

しかし、その苦労もついに報われる。

他の子狼よりも小さく産まれ、親にも捨てられて弱っていたこいつを拾い、ここまでコツコツと育て上げた。
シロに【進化】をかけて強くできれば、今まで以上の高ランクの依頼を受けたり、高難度のダンジョンにも挑めるようになるかもしれない。
そうなれば、その日暮らしの貧しい生活からはもうおさらばだ。
シロにも美味い肉をたらふく食べさせてやれる。
これは、うだつの上がらない底辺魔物使いに訪れた最大最後の好機なのだ。

絶対に失敗するわけにはいかない。
シロには事前に受諾してもらっている。

あとは俺が【進化】のスキルを発動させるだけだ。

そして、俺はつばを飲み、震える手でスキルを発動させる━━

(2/2)へ続く

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